あなろぐばあちゃんのつぶやき

Yahooブログ育ち、4人の孫のおばあちゃんです。

「思考」への対価

今日、「当課では取り敢えず」手書きで作成することとなった記録用紙を受け取った。
始業時間、時間外勤務の申請、承認、変更時間等に管理者がハンコを押し毎日やり取りするというもの。
1ヶ月のやり取りに耐える、修了証書に使うような分厚い丈夫な紙だ。
1ヶ月と思えば、辛抱もできる。
先日来よりここに書いた提案の成果は、
「当課では、取り敢えず1ヶ月は手書き」となったこと、それだけだ。

仕事の帰り「豚こま」を手にし、ふっと思った。

でじに言わせれば、もし、地場の民間中小企業だったら、
職業生命を最低5回は絶たれた筈の我が身。

晩ご飯の食材を求めるスーパーの表にあった求人広告、
年齢制限は45歳位まで、時給は750円程度。。。
少し若作りして、お愛想笑いでごまかせば2歳位ならまだカンベンしてもらえるかもしれない。
でも、時給は750円。
そして1日4時間で、3,000円を稼ぎ出すのだ。
でじの言う「もし」、我が身にあり得た現実は重い。

1日8時間のうち、1時間程度は、恐らくスーパーのオバチャンと同じような仕事をして過ごす。
重さを量ったり、仕分けをしたり、、、
レジを叩くように、PCのkeyを叩く。。。
(作業時間をほぼ半分に短縮したが、組織への貢献は未だ果たしていない。)

そして、残りの7時間のうち約半分は、文書を読みチェックをし、ハンコを押したり、
規則に従って、担当の部署に配ったり。。。
これは、恐らく誰でも出来ることかもしれないが、せめてあいこブランドを心がける。
そして雑用に忙殺され、辛うじて残った時間を、特に与えられた仕事が無ければ、
周辺の情報収集や分析と、改善のための思考とそれをまとめ提案にあてる。

この中で、対価に見合う仕事とは・・・?
あいこブランド?
いえいえ、とんでもない (^^;
そんなもん相場で、1,200円止まり、でしょ。。。?

真のあいこブランドとは、
それを新卒の人がやれるように、業務の均質化を図り、根拠に基づくマニュアルを作ることだ。
そのマニュアル作成のための思考の時間、
また、私なりのキャリアで行う情報収集とその後に続く資料を読み、思考し、
改善のための提案に費やす時間こそ、私の仕事を対価に見合うものとなす仕事であると考えている。
「資料収集」は書き出せても、それを読み、思考する行為は、書き出せる内容ではない。
提案が余計なお節介である職場は、それをやむをえず発生する時間外勤務とは恐らく認めない。
ネット等で必要な資料を収集し、ファイルにするまでが書き出せる時間だ。

今日立派な用紙を手に取り、思わず口にした冗談。
「時間中はお仕事になりませんから、定時退庁しませんとね。」

今の生業は私の生活の一部で、
食うために働くのだが、お金で我が身を切り売りしているつもりはない。
ただ、失職すれば、1日4時間働き3,000円を稼ぎ出すかどうかが、
鈴木藍子の社会一般での評価なのだ。

昔、与えられた膨大な仕事の傍ら、改善のための提案を行うため、
1ヶ月100時間ほどの時間外勤務を約2ヶ月に亘って行った。
そしていつものように、みんなと同じ、16時間×2ヶ月の時間外手当をありがたくいただいた。
提案は、平易な日本語の文章を読み取れなかった上司によって捨てられ、私はその部署を追われた。
それが私が勤務する職場の常識だ。
それでも、お金には代えられないささやかな達成感を得るため、
またささやかな職業人として誇りを守るために働いてきた。
ただ、月曜日から、対価に見合う仕事の質は確保できない。
5度失職したかもしれない我が身、贅沢は言えない。

期待されないという期待を受け、対価に見合わぬ仕事をこなし、
私は、その対価を得るため、これからも働き続ける。

ただ、成果で勝負する、一流の思考こそを本来の生業とする頭脳集団に対し、
この立派な紙に日誌をつける作業を与える理不尽さ、放っておけない。

トップの英断を生かす、運用上の工夫はできないのか。









*現在の業務のうち、時給750円で消化できる業務を、アウトソーシングが可能となるよう、
 業務分析を行い、組織全体の同一業務の均質化を図って一元化を行う提案を今準備中である。

 それが、最後の「あいこブランド」になるのかも知れない。