赤ちゃんぬか床♪
様々な家事の中で、なんとか人並みなのはお料理だけ。
そのお料理も、この歳になっても、どうしても作れない、ごくフツーの料理がひとつあった。
それは、ぬか漬けだ。
昔々、結婚が決まった頃、ちょっとご縁があって、福岡在住のお料理研究家の方から、
百年物のぬか床をおわけしたいというお申し出をいただいたが、迷いに迷った末、おことわりした。
フルタイムの兼業主婦では、そんなスゴイものを、守る自信がなかったからだ。
そんなこともあり、スーパーで、ぬか漬けの素なるものを見かけても、
私にとっては、ぬか床は、真っ当な主婦の聖域のような思いがあり、どうしても思い切れなかった。
先日、ひょんなことで、新鮮な米糠をいただいた。
昨年、かりんとうが作ってくれたぬか漬けがとても美味しかったことを思い出し、
失敗してもいいやと、とにかく、軽ぅ~い気持ちで始めてみたのが、今月のはじめ。
ビールや色々なものを入れるとよいと聞くが、若い頃からの思い入れもあり、
生糠、湯冷まし、塩、鷹の爪で、正統派ぬか床を仕立てた。
何度か、捨て漬けを繰り返し、最初はあだ辛かった胡瓜がやっと美味しく漬かるようになった。
王道は、茄子に胡瓜。
人参の彩りと歯触りが、漬け物の皿に華を添える。
長芋と、茗荷のぬか漬けは、新しい好物となった♪
子供達が巣立ち、夫婦ふたり。
折しも、空の巣症候群になりかけた時の、巡り合わせだった。。。
家事がおっくうになる時も、何故か、ぬか床の手入れは苦にならない。
生きもの相手、気は抜けないが、微生物は健気にこたえてくれる。
多分、ペットの世話をしている感覚に近い感じがしている。
アニマルセラピーならぬ、ぬか床セラピーかも(笑)
毎日のお弁当にお約束のひと品ができたのもありがたい。
※ メモ
・ぬかを少し食べてみて、美味しい塩加減。
・硬さは、お味噌くらい。
・底の方から、とにかく、よぉ~くかき混ぜる。
・酸っぱくなったら、卵の殻、皮をはずして、細かく砕いたものを混ぜ込む。
・粉からしも良い。
・水っぽくなったら、昆布に干し椎茸を漬ける、水抜きをするか、生糠を少し足す。
・表面は平らに、容器の内外は、手入れが終わったらきれいに拭いておく。
でじは、いつまで続くことやらと、にやにや。
正直なところ、飽きたらやめる、それでもいいって内心思っている。
気負わずに、楽しむ。
やめてもいいし、やめて、またそのうちはじめてもいい。。。
ここにきて、無理とあきらめていたことを、色々やってみようという気になっている。
親は、子に色々なことを教わり、一人前の親になっていく。
ぬか床の赤ちゃんに励まされ、新米ばあちゃんは、進化をめざす (^_-)-☆