あなろぐばあちゃんのつぶやき

Yahooブログ育ち、4人の孫のおばあちゃんです。

白いキャンバスに描いて欲しいもの

最近の世論調査で、一般人が科学技術に何を求めているか?
半数以上は、病気の治療に関するものなど、今暮らしに役立つものを求めているようです。
もちろん重要なことですが、それは色つきのキャンバスで、より大作に取り組めばよいのです。

不眠症だった私を本当に救ってくれたのは、オクスリではありません。
体内時計について書かれた1冊の本(*)でした。
この本の中の研究は、関連する様々な研究に活かされることと思います。
無知な者に第一線の研究の中身ををやさしく伝えてくれたと同時に、何より感動を与えてくれました。
そして、人間の体が持っている素晴らしい体内時計についての知識を得たことが、私に自信を与え「眠るヒト」にしてくれたのです。
投入された研究費に足る経済効果を期待するだけでは、ツマラナイ。
研究成果が人々に感動を与えるというのは、素晴らしいことです。
感動は一時の花火ではなく、心の中に生き続けのです。

科学技術の価値は、近年の科学技術政策が求める知的財産創生に偏らず、「知りたい」という人
間の本来の欲求を満たすことが原点にあったように思います。
白いキャンバスには、是非それを描いて欲しいのです。



(*)「時間の分子生物学」 粂和彦著(講談社現代新書