あなろぐばあちゃんのつぶやき

Yahooブログ育ち、4人の孫のおばあちゃんです。

報道における「実名」の意義について

個人情報保護法全面施行や、福知山線脱線事故に関する報道を機に、報道の紙面等においては「実名報道」について、熱い議論が交わされています。

 私は基本的に、実名で報道すべき明確な意義が見あたらない場合、実名にこだわる必要はないのではないかと思います。
 以前朝日新聞の方から「実名主義」へのこだわりについてお話を伺ったことがあります。
 たしかに、その文章の信憑性を高める観点からは、簡単な良い手段かもしれません。
 ただ、出所の所在把握がきちんとされているのであれば、当事者保護や自由な議論を深めるために、匿名があってしかるべきと考えます。
 単に「実名主義」をとっていると言うだけで、記事の信憑性を高めようとする姿勢には共感致しかねます。
 もし「実名主義」を以て、必要な背景の取材等が省略されることがあれば、それはただの手抜きでしかありません。
 NHKニュースにおける実名報道の問題について、先日記事をアップしましたが、公共の利益に通じるとは思われない事柄を、メディアを載せるべきではありません。新聞もしかりです。

 誰のための、どんな目的の記事なのか?
 報道される内容や事項は、常に意義あるものであって欲しいと思う次第です。



【余談】
 日曜日の社会はバラエティ番組で、脱線事故後、病院でケガをした家族がいるかも知れないという人に収容者の個人情報が伝えられなかったことを非難する発言が、一緒に議論されていました。
 家族の名前を知らない人はいません。お見舞いの際、医療機関では通常患者の氏名、年齢、現住所等の基本事項を把握している方に対しては、ちゃんと案内をしてくださいます。とんでもない勘違いだったのではないかと思っております。