あなろぐばあちゃんのつぶやき

Yahooブログ育ち、4人の孫のおばあちゃんです。

通じない電話

昨夜でじがマンションのエントランスで認知症とおぼしき高齢の御婦人と遭遇。
駐車場側からはいってきたでじに、中に入れてとおっしゃる。
帰宅し住人のお知り合いだといけないので、夜遅く申し訳ないが管理人さんに電話。
私がエントランスに駆けつけると、塾帰りの中学生に紛れて侵入。
程なく隣のマンションにお住まいの管理人さんも駆けつけてくださった。

管理人さんは、掲示板の交番だよりを指さし「ここにお電話しましょう。」

おぉっ!世の中よく出来てるぞぉ♪

・・・。

随分時間が経ち、管理人さんが暗い顔で「何方もお出にならないんです。」

       内心「つ、使えないじゃん!」

管理室で最寄りの警察署の電話を探されるが、なかなか見つからない。
頭に付く市町村名を常々省略して呼んでいるため、正式名称がわからなかったらしい。
調査のプロ(笑)あなろぐが見つけた。

管理人さんが自販機で買って来られた温かいお茶を飲まれて、おばあちゃんはご機嫌。
お名前とお年がわかり、もと小学校の教師をされていたこともわかった。
息子さんがどこかにおられるらしい。
年齢は85歳。
徘徊コースについて、色々楽しいお話しを伺った。
どうも、徘徊のベテランらしい。

お年は途中75歳や65歳になり、あら!と指摘するとお茶目な笑顔。
「お生まれは?」とのお尋ねには首をかしげられたものの、
ようやく現れた警察官の「生年月日は何時ですか?」の問いには背筋を伸ばしてお答えになった。
逆算すると、年齢は確かに85歳、しっかりしておられます。

バッグの中身を見せてくださいと言う警察官のお願いには、
さりげなくバッグを脇に隠し、お茶をすすり宙を眺める。
思わず笑ってしまった。
なんてかわいいおばあちゃん。
そして、やさしい警察官2名(敬礼!)

「まぁ、こんなのに乗るなんて怖い。」と仰ったが、
「大丈夫、お家まで送ってくださいますから。」と言うと頷きパトカーに乗られた。
楽しそうに手を振り、屈託のない笑顔で「また、来るねぇ~♪」

後で管理人さんから、警察署から電話があったと連絡があった。
身元が判明し帰宅されたとのこと。
我が家から15km以上離れた町で、独り暮らしをなさっているそう。
一件落着なのだろうが、胸が痛んだ。

「保護入院の対象だと思うんだけどねぇ。。。」
でじは無言だった。
遅い時間、鍋と少しばかり(?)のお酒、何よりお喋りを交わせる幸せに感謝した。

入院中、深夜に鳴り続けるナースコールと同じように、
深夜帰宅時、鳴り続けている交番の電話は不安をそそった。
巡回中、せめて最寄りの警察署に転送をかけていただくわけにはいかないのだろうか?

夜中も庶民の安心のために働き続ける方々の心意気を示すためにも。








* うちのマンションの一番の自慢は、管理人さんです。
  住民の快適で安心な暮らしのための気配りには頭が下がります。
  「心を込めて働く」言うのは簡単ですが、難しいことです。
  プロ中のプロ、私の尊敬する職業婦人のひとりです。