あなろぐばあちゃんのつぶやき

Yahooブログ育ち、4人の孫のおばあちゃんです。

生命を見つめる

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11月初旬の、お産のためのかりんとうの帰郷を心待ちにしていた。
急に特別の医療が必要な状況となったため、方々にわがままを言い受入体制は整えた。

だが、状況は日増しに深刻になり、帰郷は叶わなくなった。

ただ、それでも、不慣れな土地で幸いにも最高の医療環境に恵まれた。
かかわる全ての人の温かい配慮に感謝している。
抱えている不幸の大きさとは比べることができないけれど、
特別の幸運としか言いようがない。

まだ新しい家族の人達。
初対面の人々。
加えて、直面している問題は共通だけど、
立場はそれぞれ違っており、異質な価値観がぶつかりあう。
その中にあって今、可否、正誤、善悪と言う二者択一では解決できない問題に直面している。
願うことは、理解が足りず誤った判断、選択をせずにすむようにということだけだ。

今、距離をうずめるものは、言葉しかない。

それぞれの思い。
正しい判断には冷静さが不可欠。
でも、伝える努力と思いに熱さがなければ
たとえ、どんなに近い人にもそれは届かない。

気持ちを伝えるためには、何よりも、
ひたすら、相手に共感する以外にない。
また、説明は、相手の理解をもって完了する。
納得の無い同意はありえないと思っている。

生まれる命に責任のある人間にあきらめはゆるされない。
逃げることはゆるされない。
私も、これから起きるすべての現実を受け入れる。

たくさんお話しをして、
たくさん悩んで、
たくさん泣いて、泣いて、泣いて、
涙は止まらない。

この1週間、眠れない夜を過ごして、
恋いする人に精一杯の思いを伝える。
何十年も忘れていた、そんな行いに似ているって思った。






滅多にリアルな夢を見ることはない。
そして、今流行のスピリチュアルなことなども信じないのだけれど、
とことんまいっているせいか、数日前、おかしな夢を見た。

  何故か、私はその子の名前を知っていた。
  「ふさこ(総子)ちゃん?」と尋ねると、
  色白でおかっぱのちっちゃな女の子が、コクンとうなずいた。
  穏やかな笑顔にさそわれて、今度は「元気?」と尋ねると、
  静かに笑顔でうなずいた。
  だから、私もふさこちゃんに笑顔でうなずいた。

状況はひとつも好転していない朝に、私は少し元気になった。
私は希望を捨てることができない。
かりんとう、それとふさこちゃんのために。