あなろぐばあちゃんのつぶやき

Yahooブログ育ち、4人の孫のおばあちゃんです。

眠れぬ夜は眠らぬ夜

 昔、随分長い間、何年も眠剤で眠るという生活を続けておりました。
 眠れないことが辛いだけではなく、うつへの恐怖から、眠らなければならないという脅迫観念がありました。

 「静かに横になっているだけでも、随分体は休まりますよ。」と新しい主治医がやさしく諭してくださった時はもう、私はお薬無しでは眠れない体になっていました。
 でも、いつかここに書く機会があるかと思いますが、お薬をのまずに眠れるようになった訳ではないのに、ある時私はお薬をのまなくなりました。

 生来不眠症なのだという思いこみ、お薬で壊れてしまった体はもう元に戻ることはないというあきらめがありました。でも、2,3日眠らなくても私は壊れたりしないと確信する機会に恵まれ、それはそれで平気と感じることができるようになったのです。

 静かに呼吸を整え「眠れぬ夜は眠らぬ夜。起きていてもいい。眠ってもいい。・・・。」そんな独り言を唱え、素敵な空想にふける真夜中。暗さや静けさを楽しむようになりました。そして気づいたらいつの間にか私は、眠る人になっていました。
 そして、人間の体内時計はとても良くできていて、睡眠薬の耐性なんかで壊れる程やわじゃないってことを本(*)に教わり、自信がつけば、眠りに対するこだわりも消えていきました。

 今も時々眠らない夜がありますが、お薬をのむことはありません。(必要な時はのめばよいと思っています。)いかに眠るかより、いかに朝のお日様を満喫するかを大切に考えています。

(*)「時間の分子生物学」 粂和彦著(講談社現代新書)タイトルは難しそうですが、平易な文章で、難しいことをとても易しく書いてあります。オススメです。