あなろぐばあちゃんのつぶやき

Yahooブログ育ち、4人の孫のおばあちゃんです。

愛するが故に辛口

「本当はやさしく30回、言って聞かせなくてはならないのです。
 でもね、私はそれは出来ず、でも30回言って聞かす、口やかましく厳しい先生でした。」

 知的障害児と一緒に、パンを焼くボランティアをお止めになるいきつさつを伺う中で、口にされた、
 特殊教育に長年携わって来られた方の言葉です。

 例えば、エプロンの紐結びに、笑顔で手を貸すことは容易いことです。

 「してあげた」を快感とする方もあるかも知れません。
 それはそれで、非難するつもりはありません。

 でも、人と同じ作業の群れに加わることさえ出来なかった子供が、
 1年かけて、洗い物ができるようになり、パンを成形できるようになる影には、
 出来るまで待ってあげて、何度も言って聞かす人の存在があったことを、心にとめて欲しいのです。


 「人権を守る」という美辞のもとに、障害児の出来ないを出来るに育てようとしないリーダー。
 居心地の悪さから、「残念だけど、退いた。」ととても寂しそうにおっしゃいました。

 人を育てるために、出来ないことを出来ないと指摘することは、人権の侵害などではありません。
 意識の低いリーダーのために、本来のボランティアの機能が損なわれるのは悲しいことです。

 ボランティアは偽善などでは、決してありません。
 ただ、プロの仕事と違い、厳しさを持とうとしない欠点があります。
 それを補うのが、経験者の存在です。
 
 胸の痛むお話ですが、いいお話を伺えたことに感謝です。


 そして、やさしさについて、もう一度、考えてみたい。
 ひとり静かに、そう思うのでした。





* 飛行機が苦手。
  退屈この上ない乗り物ですが、席を御一緒してゆっくりお話を伺えたことに感謝。
  仲間との旅ならではの、いい経験です♪